慌ただしい毎日の中で、安らぎを与えてくれるコーヒー。
ですが、せっかく淹れたホットコーヒーも、気づいたときにはすっかり冷めてしまっているということがありますよね。
そんな時、あなたはその冷めたコーヒーをどのようにして飲んでいるでしょうか?
この記事では、冷めてしまったコーヒーを少しでも美味しく温め直す方法をご紹介していきます。温め直す際の注意点なども詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
電子レンジを使ったコーヒーの温め直し方
コーヒーを手軽に温め直すには、電子レンジを使うのが便利ですよね。
ですが温め方を間違えると、味が落ちてしまう原因にもなります。
ですので、温め方のポイントをしっかりと押さえておきましょう。そうすれば電子レンジで温め直しても、もう一度美味しいコーヒーを飲むことができますよ。
美味しいホットコーヒーの温度
ホットコーヒーを美味しく飲める温度は、一般的に60~65℃となります。
ほどよい熱さで、口当たりも良く、コーヒーの美味しさが一番感じられる温度です。
では電子レンジで温める際に、自動で60~65℃に設定すればいいのでしょうか?
自動温めは確かに便利なのですが、これにはいくつか注意が必要です。
自動温めに設定すると、その温度を目指して一気に加熱することになります。すると、急激にコーヒーの温度を上昇させてしまい、設定温度よりも熱くなる可能性があるのです。
そもそも急激な加熱は、コーヒーの美味しさを損なうことにもつながります。
急激な加熱は苦みの原因
一気に加熱してしまうと水分が蒸発してしまい、いわゆる「煮詰まった」状態になってしまいます。そうなるとやはり美味しくはありません。
澄んだコーヒーではなくなり、透明度のない真っ黒なコーヒーに変わってしまいます。
また、加熱しすぎると、コーヒーに含まれるアロマ成分が完全に抜け、ふんわりとした良い香りもなくなってしまいます。
ゆっくりと温めることが大事
急激に加熱しないためには、電子レンジの設定をなるべく弱くしておきます。(弱や500Wくらい)
そして自動の温度設定に頼らないことも大事です。まずは30秒~60秒ぐらいで止めて様子を見ましょう。ぬるければ追加し、適温ならばそこで終わりです。
電子レンジに任せてしまうのは楽ですが、コーヒーの量、カップの素材、それぞれの電子レンジの特性など、条件は必ずしも同じではありません。
ですので、ときどき扉を開けて実際の温度を確認します。レンジ内にあるカップの表面から出る湯気の具合をみたり、実際に少し飲んでみることも大切です。
ご自分の感覚を頼りに少しずつ温めていきましょう。それが煮詰まらず、熱くなりすぎないポイントです。
レンジを使用するなら突沸(爆発)に注意!
電子レンジでコーヒー温め直すのであれば、温めすぎには注意が必要です。
レンジ内で加熱しすぎたコーヒーは、扉を開けて取り出した途端に、突沸(爆発)するという事例がいくつも報告されています。
突沸(爆発)を防ぐためにも、低温でゆっくりと温めるようにしましょう。
温めすぎてしまったときは、コーヒーはすぐに取り出さず、1~2分間レンジ内で放置し、ある程度温度が下がったところで、取り出すようにします。
もちろん、カップの持ち手も熱くなっていることがあるので気をつけましょう。
耐熱カップを使う
電子レンジでコーヒーを温め直すときには、容器にも注意しましょう。
例えば、缶コーヒーを温め直す場合は、缶のまま温め直さず、耐熱のカップに移し替えて温めます。もちろんペットボトルの場合も同様です。
電子レンジでは使用できない容器がありますので、必ず適した容器を使いましょう。
オート機能は使わない
自動で設定温度まで温めてくれる「オート機能」を使うと、熱くなりすぎる場合があります。
つまり、突沸(爆発)する確率も高くなるということです。
スイッチ一つで温められる便利な機能ではありますが、やはり危険度も増します。ですのでオート機能は使わずに、低いワット数でゆっくり確認しながら温めていきましょう。
湯煎で温め直す方法
コーヒーを温め直す方法として、湯煎にかけるという方法もあります。
こちらは電子レンジよりも手間がかかりますが、ゆっくり温めるには非常に良い方法です。
湯煎の温度は約80℃
容器はコーヒー用の耐熱ポットなどがおすすめです。できれば調理用の温度計があると、温度管理もしやすくなります。
まず湯煎に使うお湯の温度は、おおよそ80℃くらいがベストです。
熱すぎると急激な加熱となり、美味しさが半減します。ですが、60~70℃前後に下げてしまうと、今度は5分ほどかかってやっとほのかに温まる程度です。
しかも5分くらい経ってしまうと、鍋のお湯自体も冷め始めるので、それ以上温度が上がることはありません。つまり、ぬるめのコーヒーになってしまいます。
ですので、80度くらいが適温ということになります。
鍋は火から下ろした状態で
鍋をずっと火にかけ続けたまま、湯煎をしないようにしましょう。適した温度に達したら、一度鍋を火から下ろします。
例え弱火にしておいても、火にかけているとお湯の温度というのはどんどん上昇していくものです。そうすると、温度が上がりすぎて煮詰まる原因になりますので、必ず火から下ろして湯煎にかけましょう。
また、鍋の底に容器を置かないようにすることも大事です。
鍋底につけてしまうと、容器の底の方ばかりが先に熱くなってしまいます。浮かせた状態でフワフワと回しながら温めていきましょう。
自分の舌でチェック
あとはご自分の舌で温度を確認しながら温めていくのが一番です。
少しずつ時間を見ながら、コーヒーを好みの温度に近づけていきましょう。
湯煎の場合、コーヒーが温まるまで、電子レンジよりも時間と手間がかかります。
面倒な感じもしますが、熱くなりすぎる可能性も低く、ほどよい温度に温まっていきますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
とっても便利!コーヒーを温める器具
レンジや湯煎を使った方法以外にも、コーヒー専用のウォーマーや電気加熱器などを使うという方法もあります。
手軽に使えて便利なアイテムをいくつか紹介していきましょう。
コーヒーウォーマー
コーヒーカップを乗せておくだけで約60℃に温め続けてくれるものや、コーヒーポットを乗せると温めてくれるものなど、さまざまなウォーマーがあります。
金額も1,000円台~9,000円台などと様々です。
とても便利な反面、ウォーマーに長時間乗せておくと、水分が飛んで煮詰まっていきます。美味しいコーヒーを飲みたいのであれば、あまり長い時間乗せっぱなしにはしないほうが良いでしょう。
保温マグカップ
持ち運びにも便利な、保温できるタイプのマグカップもおすすめです。
初めから保温マグカップに入れておけば、冷める心配もありません。
また、温めるわけではありませんので、煮詰まってしまうこともありません。時間が経っても温かいコーヒーを楽しむことができます。
ただし、コーヒーは時間と共に風味が落ちていきます。ですので、長時間温かくても早めに飲み切ることが大事です。
まとめ
コーヒーの温め直し方はいろいろありますが、やはりそれぞれのライフスタイルに合わせて、好みの方法で温めるのが一番だと思います。
淹れ立てを味わって飲むのが最高に美味しいのは言うまでもありません。
ですが、やむをえず冷めてしまったときなどは、ぜひご紹介した方法で美味しいコーヒーを取り戻していただければと思います。