コーヒーと健康

【コーヒーとビタミンC】吸収を阻害するってホント?利尿作用の影響

ビタミンC

コーヒーがビタミンCを破壊し、吸収を阻害するという噂を時々耳にします。

ですが最初に結論を言ってしまうと、コーヒーがビタミンCを破壊したり、吸収を阻害したりすることはありません。

ではなぜ、こういった噂が流れるようになったのでしょうか?

また、コーヒーに含まれるカフェインが、他の栄養価を破壊したりするのでしょうか?

そこで今回は、コーヒーとビタミンの関係やカフェインによって吸収が阻害される栄養価についてお伝えしていきます。また、ビタミンCを破壊する絶対悪の存在についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

コーヒーはビタミンCを破壊しないし、阻害もしない

コーヒー

最初にもお伝えしましたが、コーヒーとビタミンCの相性は決して悪くありません。

では、コーヒーはビタミンなどの栄養価に対して、どのような影響を与えるのでしょうか?
ビタミンの性質についても併せて見ていきましょう。

コーヒーがビタミンに与える影響

何度も言いますが、コーヒーの中にビタミンを破壊する成分は含まれていません。もちろんカフェインがビタミンの吸収を阻害することもありません。

また、ビタミンCは熱で破壊されるという噂もありますが、これも完全に間違いです!

ビタミンBやビタミンCは水溶性ビタミンです。

ですので、野菜を茹でたときなどは、茹で汁にビタミンCが溶け出します。ですが、あくまで溶け出すだけで、破壊されるわけではありません。

つまり茹で汁まで飲めば、ビタミンCを摂取できるということです。

例えばスープなどの場合、グツグツ煮こんでも破壊されるわけではなく、溶け出すだけなのですべて摂取することができますよ。

カフェインは「鉄分」の吸収を阻害する

カフェインがビタミンCの吸収を阻害することはありませんが、実は鉄分の吸収を阻害するという性質があります。

また、紅茶や緑茶にもコーヒーほどではありませんが、カフェインが含まれているということは頭に入れておきましょう。

もともと貧血気味の方や妊婦さん、そして鉄剤を飲まれている方などは、コーヒーなどの飲み過ぎには注意が必要です。

少なくとも、食事や鉄剤を取る前後1時間くらいの間は、コーヒーや紅茶、緑茶は控えましょう。

カフェインは利尿作用をもたらす

トイレ

なぜコーヒーはビタミンCの吸収を阻害してしまうと思われがちなのでしょうか?

それはカフェインがもたらす利尿作用と関係しています。

カフェインが体に及ぼす影響

カフェインには腎臓の血管を広げる作用があり、その結果として尿の生成量が増え、利尿作用が働きます。

すると、体内にたまった老廃物を、尿と一緒にどんどん外へ流し出していきます。

その結果、むくみの解消美肌効果にもつながるなど、適度に取るにはとても良い影響をもたらしてくれます。

ただ刺激物なので、過剰に摂取すると胃腸の調子を崩したり、神経を刺激しすぎて、交感神経や副交感神経のバランスを崩してしまうこともあります。ですので、適度に摂取することが一番大事です。

尿で排出されるビタミンCは余剰分だけ

では利尿作用が働くことで、ビタミンCにどのような影響があるのでしょうか?

尿の量が増えると言うことは、水に溶け出したビタミンCも一緒に流れ出ていくということになります。ですがこの流れ出す量は、過剰に摂取されて余った分だけです。

ですのでコーヒーを飲むことによって、ビタミンCが不足するということはありません。厳密にはわずかに吸収率は下がるものの、吸収を阻害するわけではありませんのでご安心を。

ただ、どうしても気になる場合は、食後2~3時間ほど経ってから、コーヒーを飲むと良いでしょう。そうすればビタミンCの吸収も終わっているので、尿で流れ出す分は吸収しきれなかった余剰分となります。

ちなみにこの余剰分は、カフェインを摂取していなくても、後に尿で排出されていきます。

利尿作用は緑茶や紅茶にも!気にしすぎないこと

緑茶

ご存じの方も多いと思いますが、利尿作用がある飲み物はコーヒーだけではありません。ふだん私たちがよく飲む、緑茶や紅茶などにも利尿作用があります。

つまり利尿作用を気にしすぎると、食事中に緑茶や紅茶も飲むことができません。ですので、あまり神経質になりすぎずないことも大切です。

緑茶による作用

緑茶の主な成分であるカフェインとカテキンには、どちらにも利尿作用があります。

コーヒーと同じように毒素を排出し、むくみにも効果アリです。

ですが、カテキンによる利尿作用には、補給した水分以上の水分を排出してしまうという働きがあるため、水分補給という点においては緑茶は向いていません。

緑茶には、血中コレステロールを下げたり、口臭予防やガンの予防など、さまざまな効果があります。スポーツや夏場の水分補給には向かないかもしれませんが、ぜひ日常の飲み物として取り入れていきたいものですね。

紅茶による作用

紅茶にもカフェインが含まれている為、コーヒーや緑茶と同じように利尿作用があります。

それに加えてタンニンという成分も含まれており、殺菌作用や抗酸化作用といった働きも。

殺菌作用としては、風邪や口臭予防、虫歯の予防に効果アリ。
抗酸化作用は体の古いさびを落としてくれるので、美容効果が期待できます!

また香りによるリラックス効果もあり、よい香りとともに心を落ち着かせてくれます。

タバコはビタミンCを破壊する!二コチンに要注意!

タバコ

タバコとコーヒー、この組み合わせが好きな人も案外多いのではないでしょうか?

職場などでも缶コーヒーを片手に、タバコで一服する姿をよく目にします。

ですが、ビタミンCの吸収を考えると、タバコは吸うことには大きな弊害が伴います。

タバコに含まれるニコチンなどの有害物質が体内に入ると、それらを攻撃して体を守るために多量のビタミンCを消費します。そしてさらに、摂取したビタミンCの吸収率も低下します。

タバコを吸う人と吸わない人を比べたとき、タバコを吸う人は吸わない人の2倍のビタミンCを摂取してようやく同程度となります。ですので、ビタミンCを効果的に摂取したいのであれば、タバコは控えるというのが最善の選択でしょう。

もし喫煙をやめられない場合は、ビタミンCの摂取量を増やしてカバーするほかありません。

まとめ

コーヒーはタバコとは違い、決して体に悪いものではありませんが、やはり飲み過ぎないということも大事です。これは緑茶や紅茶も同じですね。

やはり健康を意識するのなら、適度な量を飲むのが一番です。

カフェインやビタミンCなどの働きをしっかりと理解した上で、これからもコーヒーやお茶を楽しんでいただければと思います。