コーヒーと健康

【コーヒーで風邪を緩和】予防にもなる?風邪薬を飲むときの注意点!

風邪をひいた女性

風邪を引いたとき、いつも通りコーヒーを飲んでも良いのか気になることってありませんか?

弱った体でコーヒーを飲むのは、なんだか良くないような気もしますよね。

ですが、実は飲み方を間違えなければ、風邪の症状を緩和してくれる成分がコーヒーには含まれているのです。

そこで今回は、コーヒーで緩和される風邪の症状についてや、コーヒーと風邪薬の飲み合わせについてまとめてみました。のどの痛みに効くといわれる「はちみつコーヒー」についてもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

コーヒーが風邪に効くってホント?

コーヒー

最初に結論を言ってしまうと、コーヒーが風邪に効くという説に医学的根拠はありません。

ですが民間療法などでは、コーヒーに含まれるカフェインが風邪の症状を緩和するとして、広く伝えられています。

つまり風邪を治すというよりも、和らげるというイメージです。

その昔、コーヒーは薬として扱われていた

文献によると、575年のイエメンで、「アラビア人たちはコーヒーを薬として利用していた」と記されています。コーヒーというものが初めて文献に登場し、実や葉っぱを煎じて飲む様子がそこには書かれています。

また、6世紀ごろのイスラムでは、夜通し行う儀式のために眠気覚ましとして使われていました。当時の人々には「秘薬」として扱われ、一部の人だけが飲むことを許されていたのです。

さらに9世紀のイランでは、抽出したコーヒーを医療に利用していたという説もあります。

長い歴史の中でも、嗜好品以外に医療用としても使われていたことが見受けられます。

カフェインによる風邪の緩和

カフェインにはマイナスイメージも多いですが、摂取するタイミングと量によっては、風邪の緩和につながります。

ではコーヒーに含まれるカフェインは、風邪のどんな症状を緩和してくれるのでしょうか?

頭痛の緩和

カフェインには血管を収縮させる働きがあります。
風邪の頭痛というのは、脳内の血管が普段よりも広がって、その周りの脳内神経を圧迫することで起こるもの。ですので、コーヒーを飲むと脳内の血管が収縮し、脳内神経の圧迫が減るため、頭痛が緩和されます。

発熱の緩和

カフェインは交感神経を刺激します。そのため血圧が上昇し、汗をかきやすくなるのです。
熱がある場合、汗をかいて新陳代謝をよくすることで、解熱へ向かう手助けとなります。

咳やたんの緩和

カフェインには気管支を広げる働きがあります。咳やたんが続く場合にコーヒーを飲めば、カフェインの作用によって症状がやわらぎます。

風邪予防なら緑茶や紅茶を

風邪予防に対しては、コーヒーの効果は期待できません。むしろ効果を発揮するのは、コーヒーではなく緑茶や紅茶です。

緑茶に含まれる「カテキン」は、ウイルスが体内へ侵入するのを防ぎ、風邪やインフルエンザの感染を防ぐ働きがあります。

また紅茶には、「テアフラビン」という成分が含まれており、ウイルスの増殖や活動を抑える働きがあるのです。抗ウイルス作用を比べてみると、市販のうがい薬よりも効果は断然優れています。

ちなみに、紅茶にミルクを入れてしまうと、タンパク質と結びつき、テアフラビンの効果が弱くなってしまいます。風邪予防が目的なら、ミルクは入れないようにしましょう。

コーヒーと風邪薬の飲み合わせには要注意!

風邪薬

コーヒーは風邪の症状を緩和してくれますが、風邪薬との飲み合わせには注意が必要です。

実はコーヒーに含まれる「カフェイン」は、風邪薬との相性が良くありません。

カフェインの過剰摂取

実は風邪薬の多くには、カフェインが含まれています。

ですので、コーヒーを風邪薬と一緒に飲んでしまうと、カフェインの過剰摂取になることも。その場合は、眠れなくなって風邪の回復が遅れるなどの弊害をもたらします。

また、一緒に飲まないにしても、コーヒーを飲む前後数時間はカフェインが体内に残ります。ですので、薬の服用がわかっている場合は、コーヒーを飲まないようにしましょう。

効果が弱まり、副作用が強まることも

覚醒作用のあるカフェインは、風邪薬によっては効果を半減させることもあります。

また、風邪薬だけに限らず、ぜんそくや咳止めの薬とも相性はよくありません。

効果が弱まるだけでなく、副作用が強まることもありますので注意が必要です。薬とコーヒーを併用することは極力避けるようにしましょう。

のどの痛み・咳に効く!はちみつコーヒー

ハチミツ

コーヒーにはちみつを入れて飲むことで、風邪などによる、のどの症状が緩和されると話題になっています。

はちみつとコーヒーそれぞれの成分が、のどへ良い影響を与えてくれるのです。

はちみつコーヒーがのどにもたらす作用

はちみつには抗炎症作用・抗酸化作用があり、のどの不快な症状の緩和に役立ちます。咳が続くときや、のどの痛みがあるときに取ると効果ありです。

そして、コーヒーに含まれるカフェインには、気管支を広げる作用があります。

コーヒーにはちみつを入れ「はちみつコーヒー」として飲むことで、咳やたんを減らし、のどの痛みをやわらげてくれるでしょう。

驚くことに「市販の咳止め薬よりも効果が高い」という研究結果もあるほどです。

【赤ちゃんにはちみつはNG】
はちみつにはボツリヌス菌が含まれていますので、1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけません。赤ちゃんの咳が続く場合は、民間療法ではなく、必ず医師に相談しましょう。

まとめ

あくまで民間療法ではありますが、コーヒーは風邪の症状を緩和してくれます。ですが、風邪薬を飲む場合には、弊害もありますので気を付けましょう。

もちろん症状がひどい場合には、民間療法に頼るだけではなく、ちゃんと病院に行きお医者さんに診てもらうことが大切です。

ご自身の体調に合わせて、上手にコーヒーを取り入れていきましょう。