コーヒー豆の種類

パナマのコーヒー豆は世界最高峰!銘柄や味などの特徴、生産について

パナマの国旗

パナマという国をご存じでしょうか?

中央アメリカに位置するパナマは、世界最高のコーヒー豆を生み出す国として有名です。小さな国にもかかわらず、素晴らしい環境と気候によって生み出されるパナマのコーヒー豆。

まさに高品質なコーヒー豆の宝庫です。

そこで今回は、パナマのコーヒー豆の銘柄や特徴、生産などについて詳しくお伝えしていきます。パナマのコーヒーが高品質な理由やゲイシャ種についてもまとめていますので、ぜひ最後までご覧になってくださいね!

パナマのコーヒー豆が高品質な理由

パナマの風景

実はパナマという国は、日本の北海道よりも小さな国なんです。

中央アメリカの最南端に位置し、南には太平洋、北はカリブ海に面しています。両方の海をつなぐパナマ運河は世界的にも有名です。

国土のおよそ80%は山岳地帯となっており、この地形もパナマの美味しいコーヒーを生産するのに一役買っているといえます。

恵まれた環境と気候

パナマのコーヒー豆の主な生産地は、チリキ県にあるボケテ地区。

ここは火山が近くにあるため、辺り一帯の土壌は火山灰性で、ミネラルを豊富に含んだとても豊かな土壌となっています。この環境がパナマのコーヒー豆を美味しくし、世界で通用する品質を作り上げたといえるでしょう。

また、パナマの低地には熱帯雨林が多く存在し、気候は熱帯性、そして雨期と乾期があります。この雨期と乾期の気候に加え、霧が多く発生するという特徴が、コーヒー豆を生産するにあたって最適な気温を生み出しているのです。

高品質なコーヒー豆を生み出す標高

国土の80%近くが山岳地帯であるパナマは、コーヒーの栽培にピッタリな国といえます。

質の高いコーヒーノキを栽培するためには、標高の高さも必要です。パナマ産スペシャリティコーヒーで使用するアラビカ種の栽培は、一般的に標高1500m~1700mの場所で行われています。

一方、標高1000m以下の場所では、低品質であるロブスタ種の栽培が行われています。このコーヒー豆は輸出用ではなく、パナマ国内で消費される豆となります。

また、標高によって等級がつけられているのも、パナマ産コーヒー豆の特徴です。
等級は3段階にわかれており、標高が高いものほど高品質となります。

パナマ産コーヒー豆の等級
  • SHB(ストリクトリー・ハードビーン)
    標高1350m以上
  • HB(ハードビーン)
    標高1050m~1350m
  • EPW(エクストラ・プライムウォッシュド)
    標高900m~1050m

パナマが生んだ世界最高のコーヒー豆

エスメラルダ農園のコーヒーノキ

「ゲイシャ」という名のコーヒー豆をご存じの方も多いでしょう。
栽培が難しく生産量も少ないため、とても貴重で高級な銘柄です。

このゲイシャ種の中でも、パナマ産のゲイシャは世界最高の評価を獲得しています。
飲む人に感動を与えるその味は、世界中のコーヒー愛好家たちをうならせているのです。

ゲイシャという名のコーヒー豆

エチオピアの「ゲシャ村」から移植し栽培が始まったことから、村の名前に由来し「ゲイシャ」になったと言われています。

柑橘系のスッキリとしたフルーティーな味わいに加え、華やかな香りと酸味が特徴です。そのスッキリ感から、「コーヒーというよりは紅茶に近い」と表現する専門家もいるほど。

その美味しさの根拠は2004年から4年間、連続してコーヒーの品評会で優勝したことからもうかがえます。4連続の優勝により、ゲイシャの価値を世界が認め、2008年からはパナマ産(エスメラルダ)ゲイシャのみの品評会やオークションが開かれるようになりました。

歴代のコーヒー豆と比べても、ゲイシャは「味・品質・価格」すべてにおいて最高の称号を手に入れたのです。まさに世界をうならせた、素晴らしいコーヒー豆だという証ですね。

エスメラルダ農園

パナマにあるエスメラルダ農園では、今も最高級のゲイシャを生み出し続けています。
そして、エスメラルダ農園のおかげで、今でもこの最高級のコーヒー豆が存在しているといっても過言ではありません。

かつてエチオピアのゲシャ村から渡ってきたゲイシャ種は、「さび病」にかかりやすいという弱点がありました。さらに栽培するのに手間暇がかかりすぎるという理由も重なり、栽培自体を中止する農家が続出したのです。

ですがそんな中、エスメラルダ農園だけは根気よく栽培を続け、最高級のゲイシャを生み出し、今につながっているというわけです。

その他のパナマ産コーヒー豆の銘柄

パナマのコーヒー豆

素晴らしい環境と気候のおかげで、最高級の品質を誇るパナマのコーヒー豆。

そんな恵まれた環境の中、多くの農園がそれぞれ独特の味わいを持つコーヒー豆を栽培しています。生産量が少ないので手に入る機会は少ないですが、日本でもまれに限定品として珍しい銘柄を目にすることがあります。

パナマの地形と標高があるからこそ、ゲイシャ以外の銘柄も独自の美味しい味を届けてくれます。そんなパナマ産コーヒー豆の銘柄をいくつかご紹介します。

ゴールデンビートル

ゴールデンビートルとは、中央アメリカ地区に生息する「コガネムシ」のこと。
まるで金属のように体は光沢を放ち、キラキラ光るその様子からプラチナコガネムシとも言われています。その姿は、まるでプラチナのアクセサリーを思わせるほどの輝きです。

そんな美しさを放つ虫の名前を表したコーヒー豆がゴールデンビートル。
カシューナッツのような香りと、スッキリとした柑橘系の酸味が味わえます。

浅煎りの状態だと抜群に甘い香りを感じるコーヒー豆です。
また、深煎りだとうまみとコクを楽しむことができます。

カミーノレアル

カミーノレアルは「王の道」という意味を持ち、こちらも希少価値の高いコーヒー豆です。かつて、パナマからスペイン王国へ金が運ばれるルートがあり、そのルートを「王の道」と呼び、そこから名付けられました。

しっかりとしたコクがあり、苦みや酸味は少なめのスッキリとした味わい。
また、バニラのような甘みがあるのも特徴的です。

まとめ

ゲイシャを筆頭に、高品質のコーヒーが味わえるパナマ産のコーヒー豆。
恵まれた環境と気候のおかげで、世界から認められる素晴らしいコーヒーを生み出していることがお分かりいただけたかと思います。

お近くのコーヒー豆専門店でパナマ産のコーヒー豆を見つけた際は、ぜひその味を堪能してみてくださいね。パナマの空気を感じながら、その味と香りに思わずうなってしまうかもしれませんよ!

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