コーヒーと健康

コーヒー・紅茶・緑茶のカフェイン量を比較!1日の摂取量の目安は?

コーヒーと紅茶と緑茶

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれている「カフェイン」

飲み物によって、どのくらい含有量に違いがあるかはご存じでしょうか?

カフェインは適度に取ると体に良い効果を与えますが、逆に取り過ぎてしまうと、健康を害することにもつながります。

そこでこの記事では、ふだん私たちがよく口にするコーヒーや紅茶、緑茶やジュースなどに含まれるカフェイン量の違いについてまとめました。また、カフェイン摂取量の目安やカフェイン中毒についてもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェイン含有量を比較

グラスに入った飲み物

それでは早速、飲み物に含まれるカフェインの量を比べてみましょう。

コーヒー・紅茶・緑茶

100ml中に含まれるカフェイン含有量を、それぞれ比較していきます。

  • コーヒー   60mg
  • 紅茶     30mg
  • 緑茶(煎茶) 20mg

やはりこの3つの中では、コーヒーが一番カフェイン量は多いですね。ですが、紅茶や緑茶も意外とカフェインを含んでいる飲み物だということがわかります。

さまざまな種類の緑茶の仲間

緑茶

次は緑茶の仲間に絞って見てみましょう。こちらも100ml中に含まれるカフェイン量です。

  • 玉露    160mg
  • 抹茶    65mg
  • 煎茶    20mg
  • ほうじ茶  20mg
  • ウーロン茶 20mg
  • 玄米茶   10mg
  • 麦茶      0mg

お茶の中でカフェイン含有量が最も高いのは、ダントツ一位で玉露でした。

茶葉の場合、若い葉の方がより多くのカフェインを含みます。ですので、若い葉を摘んでつくられる玉露や抹茶は、カフェイン量もぐんと高くなることがわかります。

また、ウーロン茶などの渋みを感じるものは、カフェインが多いようなイメージですが、実は案外少なめなのですね。

そして赤ちゃんに飲ませる最初のお茶は、やはり麦茶。なんといってもカフェインゼロです!このように比べてみると、お子さんにも安心して飲ませることができますね。

その他の飲み物

お茶以外の飲み物についても見てみましょう。ちなみに、栄養ドリンクとはリポビタンDやチオビタなど、エナジードリンクとはレッドブルやモンスターエナジーなどとなります。

こちらも100ml中に含まれるカフェイン量を基準に比較していきます。

  • ココア               6mg
  • コーラ          10mg
  • 栄養ドリンク       50mg
  • エナジードリンク 30~60mg

こうして見ると、ココアやコーラのカフェイン含有量は意外と少なめです。

また、カフェインが大量に含まれているイメージが強いエナジードリンクも、コーヒーと同じかそれ以下ですので、思ったほど多くはありませんでした。

ですが、エナジードリンクは一本あたりの容量が多いものもあるので、注意が必要です。あくまで100mlあたりのカフェイン量の比較ですので。

カフェインレスはカフェイン0ではない!

カフェインレスコーヒーというものをご存じでしょうか?

「カフェインレス」と聞くと、なんとなくカフェインが入っていなさそうな気がしますが、「レス=ゼロ」という意味ではありません。「レス=少ない」という意味です。

ですので、少なめではありますが、多少はカフェインが入っているということを理解しておきましょう。

カフェインの量は入れかた(濃さ)でも変わる

さまざまな飲み物のカフェイン量を比較してきましたが、実は入れ方によってもカフェインが抽出される量に違いがあります。

コーヒーや緑茶の入れ方ごとに、カフェイン量の違いについてまとめました。

コーヒーの場合

コーヒーを淹れる

それぞれカップ1杯相当の150ml中に含まれるカフェインの量を比べました。
ただし、エスプレッソについてはショット1杯分として30mlとなります。

  • ドリップ    90mg
  • インスタント  86mg
  • 水出し     65mg
  • エスプレッソ  60mg

ちなみにですが、豆の種類によってもカフェインの量は違ってきます。
例えば、深煎りの豆よりも浅煎りの豆の方が、カフェインの含まれる量は多いです。

そしてメーカーにもよりますが、缶コーヒーは150ml中に120mg近くカフェインが含まれるものもあります。実は、缶コーヒーは眠気覚ましに適しているのかもしれませんね。ですが、やはり飲み過ぎには注意しましょう。

茶葉の場合

緑茶の茶葉

お茶のカフェイン量は、苦み成分がどのくらい含まれるかで変わってきます。つまり、入れ方によってカフェイン量が大きく変わるということです。

同じ茶葉でも煮えたぎったお湯で入れたり、熱いお湯に長く浸すと、自然とカフェインも多く抽出されます。

ちなみに玉露はカフェイン量がかなり多めでしたが、入れ方次第で苦みを抑えることもできます。50℃~60℃のお湯で入れると、カフェインの溶け出す量を抑え、旨み成分である「アミノ酸」が多く出るので、苦みを感じず美味しくいただけます。

逆に80℃以上の熱湯で入れてしまうと、苦み成分が出て、カフェイン量も増えるということをぜひ覚えておきましょう。

それぞれの性質をしっかりと理解しておくことで、余分なカフェインを取ることなく、さらに美味しいお茶をいただくことができますよ。

カフェインの過剰摂取は危険!

カフェインたっぷりのエナジードリンク

近年よく話題になっている「カフェイン中毒」

カフェインを多く含んだレッドブルなどのエナジードリンクを過剰に摂取した人が、実際に亡くなるというケースが何件も発生しています。また、命に別状はなくても、中毒症状になると弊害が生じます。

では、私たちの体が受けつけるカフェインの量とは、一体どのくらいなのでしょうか?

カフェイン摂取量の目安

健康な成人の場合、健康を維持するために望ましいとされる摂取量は「1日400mgまで」といわれています。さらに、「1回の摂取量は200mg」を超えないようにするのが良いとのこと。

また、この目安は体格によっても変わってきます。例えば小柄で体重の軽い女性の場合、前述の摂取量目安よりも少なめに捉えなければなりません。

そして人それぞれカフェインへの耐性にも違いがあります。
ですので、あくまで目安です。

普段からカフェイン飲料を多めに飲んでいる方は、目安量を超えないよう気をつけましょう。

参考サイト:厚生労働省「カフェインの過剰摂取について」

カフェイン中毒の症状が出る量

成人の場合、「短時間に1000mg以上」のカフェインを摂取すると中毒症状があらわれ、場合によっては命に危険を及ぼすといわれています。

ですが、これもあくまで目安です。カフェインの耐性が低い人の場合、「短時間に200mg」の摂取でも中毒症状が表れる場合もあるそうです。

カフェイン中毒の主な症状としては、めまい、心拍数の増加、興奮、焦燥感、震え、不眠症、下痢、吐き気などがあげられます。

ちなみに、カフェインによる効果は摂取後30分ぐらいから効き始め、3時間から4時間程度持続します。また、体内から抜けきるまでにかかる時間は、10時間から15時間ほど。

このことからも分かるように、間を空けたつもりでも、体内にはまだカフェインが残っている場合があります。飲んでからどの程度時間が経っているかということも、しっかりと把握しておく必要があるでしょう。

まとめ

日頃から馴染みのあるカフェインを含んだ飲み物。上手に付き合えば活力になり、眠気覚ましにもなります。また、私たちをホッとさせてくれる一杯でもあります。

ですが飲み方を間違えれば、健康を害するものにもなりかねません。

やはり「適量を美味しくいただく」ということがとても大切です。

体に優しく安心できる飲み方で、ぜひ美味しいコーヒーやお茶の時間を楽しんでいただければと思います。